衛生面に配慮した食器洗
2021年4月26日
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紹介させて頂きます。
食事を終えてすぐ食器を洗うのと翌日の朝にまわすのとでは、
細菌の繁殖レベルが変わってきます。
衛生面に配慮するなら食事後すぐの食器洗いが基本であって、
ボウルなどに洗剤を入れたものへの長時間つけ置きを控えてください。
細菌の繁殖を防ぐことで食中毒予防になりますので、
小さなお子さまがいる家庭ならとくに意識的な対策が必要でしょう。
栄養と温度、水分の3要素が細菌繁殖をまねくと言われていて、
つけ置きしているボウルの中は、ウィルスの温床になりがちです。
つけ置きした直後のボウルであっても細菌数は400万個、
3時間後には800万個にまで膨れあがるという研究データが発表されているほど、
不衛生になりやすい環境であることを理解しましょう。
5時間後には約3倍の1200万個まで細菌数は増えていって、
食器洗いした程度では汚れが残ってしまうリスクもあります。
つけ置きした後に流水ですすいだとしても、
増えてしまった細菌をキレイに洗い流すことは難しいのが実情です。
目に見えない傷や凹凸部分に細菌が残ってしまうと、
乾燥させている間に他の食器に被害が広がるリスクもあります。
ボウルの水を流すときにスポンジや布巾に付着すればシンク周り全体が不衛生な環境になって、
被害がさらに広がるのは問題です。
長時間のつけ置きは思っている以上にリスクが高い行為であることを理解して、
食器洗い習慣を変えていきます。食中毒が増えやすい5〜6月にかけてはとくに衛生管理に配慮しましょう。
市販の食器洗い洗剤の中には除菌性能を謳ったものもありますが、
直接なじませることを前提にした特徴です。
つけ置きなど薄めて使う場合には記載の除菌性能を発揮できないものと考えて、
衛生管理を意識しましょう。
洗剤の注意事項に目を通すと、
つけ置きは推奨できない旨が書かれていることも多々あります。
洗剤を水で薄める分だけ除菌性能も低くなって、
細菌繁殖スピードに追いつかないと徹底した衛生管理ができているとは言えないためです。
かたくこびりついた洗い物を効率的に片付けるために1時間程度水につけるくらいならリスクは軽減されますが、
一晩置くなど長過ぎる放置時間はリスクでしょう。
家族の食事時間が異なる家庭は、
自分の食べたものは自分で洗うルールを作ることで対処できます。
全員が食べ終わるまで待って洗い物をする方法だと衛生面で問題が出てくることを説明して、
家族の理解を求めてください。
食べ終わった食器を入れるボウルを定期的に消毒することでも、
衛生管理に役立ちます。
食中毒対策に効果的な除菌は、
塩素系漂白剤です。台所用のハイターなどを商品指定の濃度で希釈、
ボウルをつけて乾燥する習慣をつけましょう。
食器洗いに使うスポンジやふきんの衛生管理も、
食中毒防止に役立ちます。
それぞれの衛生管理方法を順番に見ておきましょう。
食器洗いが終わるごとに除菌用洗剤などをふくませてお手入れしましょう。
洗った後は、水気をしぼって日当りの良い場所に置き、乾燥させます。
完璧に乾いた状態にならないと除菌完了とは言えないため、
3個くらいを用意してローテーションで活用しましょう。
紫外線にあてるだけでも天然由来の除菌作用が期待されますので、
天日干しで乾燥をおすすめします。キッチンの小窓の近くなど、
風通しがよくて日光があたりやすいところに干して、衛生管理を意識しましょう。
週に1〜2回を目安として、煮沸消毒もしくは塩素系漂白剤を行いましょう。
煮沸消毒は、鍋でわかした熱湯にふきんを入れて約1分間ぐつぐつ煮て冷ますだけの除菌です。
ふきんを入れた後も火を止めないで、
加熱を続けることにより効果的に除菌できます。
塩素系漂白剤を使う場合は、水1Lに対して漂白剤6cc程度を混ぜて浸します。
スポンジ同様に紫外線にあてることで除菌効果があがるため、
日当りの良い場所に吊るして乾かしてください。